公正証書遺言作成の流れ
直筆の遺言(自筆証書遺言)ではなく、公正証書として遺言を作るためには、どのような書類を収集し、またどのような手順を踏めばよいのでしょうか。ここでは、遺言を公正証書として作る場合の、主な流れについて説明します。前準備
公正証書自体は、公証役場で公証人が作ってくれます。公証役場の場所を知らないという人も多いかもしれませんが、たとえば東京23区なら各区に1か所ずつあるくらいですから、遠方にある公証役場まで足を運んで作るという面倒は生じません。(地方によっては、かなり遠い公証役場まで作りに行かなければならないこともあります。)

しかし、遺言を残したい人が、思い立ってすぐ近くの公証役場に足を運んだとしても、公正証書遺言はその場ですぐ作ってもらえるというものでもありません。公証役場によって若干異なりますが、基本的には、公正証書遺言を作成する前に、次のようなものを準備しておく必要があります。遺言内容や公証役場によって異なりますので、事前にお近くの公証役場に問い合わせて揃えておきましょう。
- 遺言書の原案
- 登記簿謄本など遺産を証明する各種書類
- 遺言者と相続人の関係がわかる戸籍謄本など
- 遺言者の印鑑登録証明書
- 証人の住所のわかる書類など

公証人との相談
準備が整ったら、まずは公証人と作成する公正証書遺言の内容を相談・検討します。事前に作った遺言書の原案と集めた書類を持参して、遺言の内容を確認する作業です。
公証人が指導してくれますので、原案を隙のないようにして持っていかなければとか、遺言や相続に関する知識をたくさん仕入れておかなければといった心配は無用です。しかし、公証役場は原案のない段階から、遺言についていろいろと相談するという場所ではありません。(このような相談を希望するときは、自治体の役所や地域センターなどで定期的に行なわれている、法律無料相談会などを活用するとよいでしょう)

最低限、どのような遺言を作ろうと考えているのか、遺言書の原案くらいは事前に作成して持っていくようにしましょう。この相談の段階で、公正証書を作成する日時も決めておきます。

公正証書遺言の作成
予約した日時に、証人2人が同伴して公証役場で公正証書遺言を作成します。ご家族の方などが同伴されているとき(相続人となるご家族の方は、通常は証人になることができません)は、遺言書が作成されるまで別室で待機することになります。
作成するといっても、事前の相談が終わった段階で、公証人の方が文案を作成してくれています。公証人がその遺言内容を遺言者に対して口頭で確認しますので、問題がなければ証人や公証人と一緒に署名・押印するだけで完了です。
公正証書遺言を作成する際は、公証人に下記金額の手数料を支払います。
| 目的財産額 | 手数料 |
|---|---|
| 100万円まで | 5,000円 |
| 200万円まで | 7,000円 |
| 500万円まで | 11,000円 |
| 1000万円まで | 17,000円 |
| 3000万円まで | 23,000円 |
| 5000万円まで | 29,000円 |
| 1億円まで | 43,000円 |
財産を受ける人ごとに合算していきますし、また財産額の合計が1億円に満たないときは、11,000円を加算するといった計算をします。この他に遺言用紙の代金として数千円がかかりますので、おおよそどのくらいの手数料がかかるのか、相談の段階で公証人に問い合わせておくと良いでしょう。

公正証書遺言の完成
原本は公証役場に保存されます。公証人から正本と謄本が渡されますので、遺言執行者を指定した場合には、その人に正本を渡しておきます。
これで公正証書遺言が完成です。遺言の撤回は比較的簡単に行えますので、後から変えるかもしれないなと思っている場合でも、まずは現時点での遺言を作成しておくと安心でしょう。
サービス提供地域
| 地域 | 市区町村 |
|---|---|
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